新卒一級葬祭ディレクターのブログ

新卒で葬儀屋さんに入社した、アニメ好きな一級葬祭ディレクター

神葬祭のはなし

神葬祭  

日本は葬儀を仏教で行うことが多いですが、

当然キリスト教新興宗教などでされる方も居ます

 

その中で神道という家系も珍しくはなく

亡くなった際には神道の考えに沿った形で進行していきます

 

古来から神道は日本にある考えですが

江戸時代の寺請制度などにより、寺への所属

が必要になったために、必然的に葬儀は仏教で

行うことが半ば強制だったでしょう

明治以降の改革の流れによって神仏分離などなどが広まり、戦後以降は国家管理を離れて宗教法人としての立ち位置を確立し、神葬祭として

各神社ごとに整備されてきています

 

とまぁ 歴史はこんなもので

先日の話です

 

割合で言うと仏教での葬儀に比べて少ないですから、若手の方では細かく流れを知らなかったりします お恥ずかしい話です

 

今回はそんな中で起きた出来事

ご参列予定の方からお電話にてローソク線香セットのお供えのご注文をコールセンターにて受けました

 

コールセンターですからパートの方です

当然神道について詳しく分かっているわけではありません

当日、担当者はそのままご提供

これ、実は葬儀屋さんとしてはアウトかも

 

 

神道はその性質上、ローソクを使っても線香は使いません

ご遺族のご指摘にて判明

 

お気持ちでお出しされてるお供えですから

無碍にはできませんが、ご注文確認の段階で

神道についての説明をしてあげるぐらいの親切さが必要ですよね

というか、知らない方のためにアドバイスするのが我々の勤めでもありますから

ご注文者の方に若干恥をかかせたと取られかねないです

 

 

当然マニュアルはいつでも見れるのですから

不安なら確認すべき、不安ですらなかったので有れば根本からですね

 

パートさんに気づけ!というのは少々酷ですから、やはり担当が気付くべきものです

 

 

気づかなきゃいけないとなっていない時点で

教育の方を見直す必要もありますね

 

 

結局開式前だったので、急遽ローソンのみのセットを作成してもらい対応しました

 

 

二度とない葬儀です

どんな細かいことも、細かいからいいやとは決してなってはいけない仕事です

 

 

しっかりと研修含めてやっていきたいと

思います

遠方のお寺

今回のお寺様は車だ片道4時間ほどでしょうか

そんな遠いところからお越しなっていました

 

告別式が終わり、私たちの地域は基本火葬場へはお寺様が行くことはないので戻りに合わせて再度お寺様が来られるのですがなにぶん遠方のお寺なので一度お寺に帰ることはできず

 

出てきます ということで出かけられました

 

 

1時間ほど経って戻られた時には

iPhone12を持っていました

 

 

この短時間で機種変更して来ました

御住職の有効な時間の使い方でした

 

 

すごいなぁ

 

 

 

コロナの葬儀

今月も対応しました

 

 

お迎えは防護服で

 

出棺のみお手伝いしてご自宅でお骨になってからお経と戒名を授かりました

 

 

お体と対面してのお別れが出来なかったですが

ご自宅で葬儀、会食までしっかり行い

ご葬儀をして送った時間は得られたとのこと

 

 

こればかりは厄災ですから悔しい限りです

 

 

 

できることをしっかりやらねば

やはりそう考えさせられます

 

 

コロナ禍での葬儀

ここではコロナ禍で行う葬儀について

 

 

①コロナで亡くなってはいない場合

通常のお店と同じコロナ対策をして行います

席と席の間隔を空けてソーシャルディスタンスを確保する、手指の消毒

使用したものや触れるドアや手すり、テーブル

イスなどの消毒を徹底しています

あとは当然換気

受付にはアクリル板を設置、食事スペースも

向かい合うのをできるだけ避けてこちらもアクリル板を設置しています

 

細かいですが喫煙スペースも閉鎖しています

 

加えて参列者数の制限でしょうか

こちらから距離の確保できる収容人数はお伝えしています

あとはご家族の判断です 現役だったり会社の役員だったりするとどうしても人が来ますから

ご要望に合わせて広い会場のご提案などもしていますし、150人のご葬儀とかもあったりはします

 

実際の式中はおしゃべりするわけでもないですから、マスクしてじっと座ってお経聴いているわけですし、そこまでお式の中での感染リスクって低いんじゃないかと私は思います

しかしながらそれに付随して、食事やトイレ、開式前の会話など留意する必要があります

 

そのため食事も私の地域では式後にオードブルなどを身内でつまむのが一般的ですが、それも

リスクの観点から、1人ずつのお弁当を用意するのが主流になっています

 

それ以外は至って普通のご葬儀となっています

 

 

②コロナで亡くなった方のご葬儀

結論から言うと直葬で行っています

病院で棺にお納めしてそのまま火葬場へお連れしています

 

立ち合いは当該地域の火葬場ではごく少数の立ち合いが許可されていますがお顔を見てのお別れは感染リスクから病院では禁止されています

 

我々も防護服などを着用して、病院と保健所の指示のもと病院へ棺を持参しお迎えに伺います

費用的には基本的には通常の直葬よりも費用が抑えられる傾向があります

搬送の回数やドライアイスの回数が少ない

安置することもなく火葬場へ向かうのでそういった安置料などもかからないです

 

防護服の使用などで金額はいただきますが

通常よりも使用しないものの方が多いので

結果的に費用は抑えられます

 

まぁ費用が安くてラッキー!

なんて思うご遺族はいらっしゃいませんので

あくまでも事実として記述いたしました

 

 

悔しいですが仕方ないのですかね

ワクチンなどが開発され安全に一般化できれば

落ち着いていってほしいものです

 

 

こちらのご提案としてはお骨となられた後に

骨葬という形で改めてそこで宗教儀礼を行い

戒名を授かったりという流れです

 

少しでも送ってあげた という感覚がご家族の

手に残れば幸いですので、できる限りのお手伝いをしております

 

こんな時だからこそ、我々ができる最善を

常に考えていきたいと思います

 

控室での葬儀

通常当社の会館は、通夜告別式を行うホール部分と食事や宿泊用の控室が分かれています

 

 

最近はごく少数の人数で行うので、ホール部分では広すぎるということから、控室部分で

全て行うパターンも増えている気がします

 

 

ちょっとゆったりした自宅葬の雰囲気で

これはこれでいいかなぁと思います

 

広くないので小さな祭壇にアレンジ生花が2対

あるだけでとても立派に見えますよ!

 

 

当然ホール仕様よりも会場費なども若干ですが

抑えられますし、祭壇も組まないor用意したとしても小さいですからホール使用時よりも生花

代金が抑えられたりという金額的なメリットも

あると思います

 

 

金額的には色々やり方ありますが

祭壇を小さく用意すれば直葬の費用プラス10万

くらいでできている人も多いです

40万〜50万円くらいが分布多いところですかね

 

当然寺院費用は別途ですが

 

 

多様な葬儀、多様な会館利用の方法があっても

いいですよね

 

そりゃ、うちも株式会社なので費用が下がってしまう控室でのご葬儀を幹部陣が敬遠するのもよく理解できます 私とて責任者ですから

 

でもお客様が望むのですから

利益の面からもホール利用を提案してお客様が

それの方がいい葬儀ができそう!と思って

いただけるような提案の方法を考えるのが

理想論ですがみんなhappyですね

 

頑張ろうと思います

 

 

皆様もご不明点が有れば事前のご相談

オススメします

 

宗教儀式

最近無宗教での葬儀など流行ってきていて

コロナの流行などもあり一日で全ての行程を終わらせる一日葬や戒名が無い葬儀なども各葬儀社が打ち出しています

 

 

これに対してお寺様などは結構批判しています

葬儀屋が何事か!と 金のために!など

 

 

確かにこちら主導で進めるのは議論があるかと思います

 

二日間経ることで宗教儀式な訳で

曹洞宗で戒名無しでお経だけ下さいなんてことを言うお客様もいます

お経の中で戒名を授けていただくんですが

この矛盾は?みたいな状況です

当然意味などご存知ではありませんので

こういった発想にもなるわけですがそれは

果たしてご遺族だけの問題でしょうか?

と言うのが私見です

 

葬儀屋さんとしてはその意味をしっかりと伝えていくことが大前提として、我々の努力不足が

あるとは思います 

しかし、その布教は宗教者の役割だと私は

考えています

 

 

仏教ができて何年経ってます?

確かに不遇な大変なこともたくさんあったでしょう

社会も大きく変革しましたし、その波に揉まれ

檀家さんが減ったりということもあるでしょう

信仰心をお持ちの方もいらっしゃいますが、多くの方は信仰心から葬儀にお寺様を呼んでいるのではなく、文化的な側面、慣習的に呼んでいることが多いと言うのが私の意見です

 

しっかり宗教的意義を理解しているなら

先程のような要望は出てこないでしょう

それを葬儀屋さんのせいにするお寺様

正気ですか?

 

宗教儀礼を伴わないのが良い!と言っているのではなく、現環境を踏まえれば信仰心が芽生えず、お寺様のありがたみもない

お布施はお経をあげるというサービスの対価 といういかにも資本主義的な観念になるのも

無理はないと言う話です

 

 

社会変革や環境、科学技術の変化等によって

今までの価値観も変わっていくのが世の常です

その中で不要なものは淘汰されてきました

私は決して、宗教や葬儀における宗教儀礼が不要なものとは思いません

葬送のプロセスを経ること自体に意味も有ると

考えるからです

死という強力なものに向き合うなかで形に倣う

だけで少しでも痛みが和らぐことがあるという

ことは現場でたくさん見ていますから

本質の意味が分かっていなくてもそれだけ

形というものには効果もあります

 

そして逆もまた然り、大衆が不要と思えば

無くなったってそれは仕方ないことだと個人的に思います

 

話がブレブレですがまとめると

○色々考えた上で宗教儀礼を伴わない葬儀を

 選択することも有り

 宗教的意味を知った上でしてほしいですが

 

○そしてそのことについて、ご家族や葬儀屋に

 おかしいと宗教者が咎めていくことには

 違和感がある

 そうならないようにしたいならあなた方が

 頑張るのです

 

こんな時代ですから様々な考えが許容されて

然るべきだと思いますが、こんな葬送の形

なんていう正解のないものについて考えるの

ですから、他の意見も否定ではなく広い心で

見知を広げていければいいですね