新卒一級葬祭ディレクターのブログ

新卒で葬儀屋さんに入社した、アニメ好きな一級葬祭ディレクター

葬儀における演出

私の会社では葬儀に際してご家族へ何かサプライズをすることが原則になっています

 

いやもう、ね、なんとも言えませんよ私は

 

 

会社としては、均質化しつつある他社へ対して

スタッフ力で差をつける的な、それで感動施行をしてリピーターへという考えです

口コミとかですね

 

個人的には無し

 

感動させるって何?葬儀舐めてんの?

と思いますよ

 

いや、たしかに私も実践した中で非常に喜んでいただいたこともありますが

 

でも大切な方を喪った時の精神状態において

私は、まずは遺族に寄り添って、葬送に際しての種々の障害や負担となり得るものの排除を第一にすべきだと考えてます 綺麗事ですが

 

それが結果的にご遺族の安心に繋がり信頼関係ができれば、最後には今度また何かあった時はお願いするね と言っていただけると思います

 

感動させることは目的ではない

 

当然営利企業なので、それはわからなくはない

でも、お客様第一ですよ

 

お客様に気を遣わせることの方が多いです

前述の通り、とても感謝されることもありますが、総計では気を遣わせることの方が多い

 

考えてみてください

お父さんが亡くなったとして何か好きな食べ物があったとします

例えばみかんとか

 

そんな話が打ち合わせ時にポロっと出て

最後棺にお花を入れていざ蓋を閉めるというときに、葬儀屋の担当がこれよかったらってみかん持ってきて、入れてあげてくださいなんて言われて、その場で嫌だと言える人の方が少ないと思いますよ

 

そもそも、どのレベルみかん好きなんだ?問題

がありますよ

棺に入れるくらい?亡くなった人が入れて欲しいと思うくらい?

遺族は入れてあげたいの?好きな産地とかは?

みかんならなんでもいいの?

などなど

 

ここは確かに受け手の問題なので、そう思わない人もいることは事実でしょう

私個人は嫌だとまでは思いませんが、この立場なら気まずいです

 

全てを否定はしません

お話の中で、〇〇の寿司が好きで病床で食べたがってたなぁ、供えてあげたいけど時間なくて・・ このくらいピンポイントなら

まぁ実行する余地はあるかなぁ くらい

 

そこはお客様との距離感をうまく掴んで

どのくらいのやってあげたい気持ちなのかとか

色々勘案する必要があると思います

 

前述のみかんの件も、その前にお供えを軽くするとかの段階を経てもいいのでは?

それでも私は否定的ですが

 

我々は感動させることが要らないとまでは言わなくても、それが目的、本質では決してない

と思います

 

ご遺族の負担軽減をいかにするか

粛々と滞りなく進めることに腐心すべきです

 

会社の意見も100%わからんということはないんですが、本質の理解は足りてないよなぁと思います

 

以上踏まえ、立場もありますから、色々提案というか意見具申したんですがね・・・

 

どうやら私の方が良くないみたいですよ

 

雇われて給料もらってるってそういうことだとは割り切ってますからね・・

 

でも葬儀、人の死に携わるなら矜持を!

というと大袈裟ですが

大切なことは忘れたくないです

 

これは独立なのか

とかまで考えてしまいます

 

とりあえずまた頑張ろう!