新卒一級葬祭ディレクターのブログ

新卒で葬儀屋さんに入社した、アニメ好きな一級葬祭ディレクター

新卒入社の葬儀屋さん①

新卒で葬儀屋さんを志すって人は今はどのくらい居るものなんでしょうか?

あの出来事があったから、あの感性を当時の自分が持っていたから今ここでこの仕事してるんでしょうね

 

私は幼いころ、と言っても12歳とかですが1週間で母方の祖父母が二人とも他界しました

 

これが私の原体験、スタートです

 

両親の仕事や健康面の関係でよく預けられていました

祖母は既に寝たきりで入院、祖父は一人暮らしですが軽い障害を持ちながらでも元気に生活していました

 

ある日、両親と祖父を訪ねると血を流した祖父が居ました

脳出血で転倒、手元などが傷ついた状態

そこから祖父も入院生活となりました

 

 

そこからはまぁ、大病してということもなく

年齢による老衰で祖母、追いかけるように祖父も他界しました

 

祖父母の遺体を見ました

当然病院で亡くなったのでとても綺麗な顔でした

 

ただ、そこに居たのは私とたくさん遊んでくれた人 という感覚は少なかったことを記憶しています

 

語弊を恐れずに言えば、「モノ感」を感じた部分があったと思います

大好きな人でしたし愛情もありましたし、とても悲しかったです

この矛盾しているかのような感情はきっとあまり理解されないかもなぁと漠然と思っていたことを良く覚えています

 

この感覚は一生忘れられない

私に深く刻まれた感情です

 

そして見送る、葬儀が始まりました

思春期真っ只中の私は、両親が泣く中でも色々考えていました

そして、最中はとても悲しい気持ち、最後のお別れの時は本当に辛かったです

 

考えました

幼ながらにこの儀式の意味、死に対しての価値観や恐怖、あの気持ちはいったい何か

 

そこから色々調べました

インターネットがもう普及していて良かったなぁと思います

 

とても興味を持ちました

それは今でもです

 

この死に向き合う、死別という現状人類が有史以来避けることのできない状況に直面した人の手助けをする仕事

そんな認識を持ったと思います

 

幼ながらに、確信しました

これは、人生をかけるに足る仕事だと

かっこよく言い過ぎですが

 

仕事に貴賎なんて無いと思います

やりたいことだろうが、好きなことだろうが、嫌いなことだろうが

お金をいただく以上はやるべきことをやる

 

今思えばそう考えるのが大人だと思っていた

単なるませた子供だったかもしれません

 

でも沢山ある仕事の中で、私はこれに人生をかけても、後悔しないと感じました

 

そこからはいつか葬儀屋になろうと心の隅で考えて中学高校と過ごしていました

 

そして万が一なれなかったら困るかもしれないので一応、他の知識を学ぶため簿記の専門学校を卒業してついに就職活動開始

 

第一希望は互助会系の冠婚葬祭企業

 

無事に内定

 

新卒で葬儀屋さんとして働き始めます

 

まだ十年も満たないですが、色々ありました

 

暖かい想いだけではどうにもならない、ビジネスの側面との葛藤

今では折り合いもついて、プラスに向けられていますが、二十歳そこらの青年がすぐに受け止め切れるわけもなく

 

まぁこれはまた後々のお話ですが・・